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無糖の日々

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読書

「雪の断章」 著佐々木丸美 読

 

あらすじ

迷子になった五歳の孤児・飛鳥は親切な少年に救われる。二年後、引き取られた家での虐めに耐えかね逃げ出した飛鳥に手を伸べ、引き取ったのも、かの青年だった・・・

 

読んでいて、詩的な表現が多々あり、表現からいろいろ、思いを馳せることができた。気になったのは、人の表情、風景の描写が言葉を通して鮮明に描かれている点だ。個人的に、心情表現が巧みでしかも読みやすいと感じた。「雪の断章」のキャラクターは他の姉妹作でも登場している。

 

個人的POINT

・飛鳥は、本岡家の人々、彼らを媒介して社会の在り方へ疑問を呈す。

・「幼い時の境遇がいつまでも彼女の人生に影を落とす」

 

途中、家族がいることは幸せであることを決める要素にしかならず、絶対的な幸せを決めるものではないと書かれている。確かに、私には家族がいるので、孤児の生活等に関しては想像しかできない。けれども、本主人公の境遇そのものに対して、私はそういう自分だけの見方ができることが幸せなのではと思う。

 

余談:本書は1975年に「セーラー服と機関銃」の相米慎二監督によって映画化されている。

 

 

雪の断章 (創元推理文庫)

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